CEATEC2019 から得られたものは? これで日本はオワコン?

スポーツビジネスブログ 雪合戦の[見える化]をめざす弊社の取組み

 

去る10月18日午後の時間を作り、千葉市の幕張メッセに足を運んで、最新のテクノロジー、IOT,AI,Robot ,VR,AR等、第4次産業革命の中核と言われるそれらの最先端を見学して、弊社の進める、世界に先駆けとなるジャッジシステムの開発のヒントを得る為、千葉市にある幕張メッセに遠征してきました。

既成概念を突き破るブレークスルーはどこに?

CEATEC2019

第4次産業革命をけん引するインシュアテック、フィンテック、サイバーセキュリティ、モビリティ、ロジスティクスなど、技術トレンドやビジネス動向を知る上で、お世話になっている中小企業診断士、税理士などからも今回のCEATEC2019へ行くようにアドバイスをいただき、普段は関心が無かった私としてもこれは行かなきゃアカンと思いました。

自分の抱える問題は、雪合戦の問題である雪球が当たったか当らないかで揉めているジャッジシステムの構築が喫緊の課題です。と同時にいかに雪の降らない地域の人に雪合戦の魅力を伝える方法もVRやARなどの新しい電子機器を駆使したいと思っています。

各ブースに立ち寄ると…

Society5.0を創造するまちづくりを提案するゼネコン企業や集積回路を製造販売する中小企業など海外出展社257を含む800社近くの企業がブースを構え、学生を含む一般来場者に対し、思い思いの趣向で自社をアピール。イベントコンパニオンさんがずらりと並んだブースには多くの人がカメラを片手に集まっていました。

もちろん、大手家電メーカーやPCの先端企業のプレゼンテーションにも多くの訪問者があり、一見盛況のように感じましたが、今回の視察では、残念ながらハッとする事案が少なく、むしろ学生の発表の斬新なアイデア、デザインに目が行き、その可能性に期待感が持てました。

イノベーションする気あるの?

あえて、一般人の目線から言いたい事は、小手先の変革ではもう立ち行かなくなる事です。世界はSDGsの観点から課題解決のためのテクノロジーを求め、その投資額は欧州だけで1324兆円(2016年)そして2018年には、1548兆円にも上り、アメリカ合衆国でも昨年度は1319兆円。日本はまだ239兆円の投資額にしかすぎません。(GSIA2018 Global Sustainable investmennt review より)

CEATEC2019会場筆者撮影

私が訪問する大企業では、お題目では、「イノベーションを起こす○○ 」「ブレークスルーを社員に気付かせ成長する我が社」などですが、今回の展示会を見ると残念としか思えませんでした。ただ1~2社は、未来を見据え、2030年までに何をするかを明確にビジョンを描きそのロードマップに沿ったスローガンを挙げ、製品を開発中と共感した企業もありました。

漏れ聞こえて来る若手社員たちの声は、「俺たちは、斬新なアイデアを提案しそれに合ったプロトタイプモデルを作るが、40代以上の役員から反対意見が噴出し、製品に至らない、研究開発の予算を組んでくれない!」プロジェクトを半ばで中止するなど、言わば彼ら彼女たちのモチベーションを一気に下げてしまう事例があまりにも多すぎです。

一般の眼から見て、大きく変化が無ければ、何もしていないのと同じである事を作り手が認識しなければ、イノベーションの意味がないと思います。

そのため、斬新なアイデアで作られたものが、あれも付けよう、これをしたら価値が上がる等、80年代に栄華を極めた体験から離れられないドリームキラーからの圧力で出来上がった製品は何ら他社と変わらないモノに収まる結果がこのCEATEC2019の実情です。

「破壊的イノベーション」がなければ意味がない 

AMZON(アメリカ アマゾン)社の創始者のジェフベソス氏は著書の中で「圧倒的な価値が出せなければ、消費者にとって、これまで通りの方が便利なのだ」と言っています。イノベーションの無いエレクトロニクス産業に投資どころかだれも見向きもしなくなるのは明らかです。

小さくまとまって後発会社と血みどろのシェア争いをするか、リスクを承知で新しい価値を創造するかは、賢明なビジネスパーソンならもう決まっているでしょう。そこの立場に留まりたい、昔の栄光から離れられない筆者の世代のドリームキラーに惑わされることなく自分のやりたい事、自分の好きな事で成長する研究者の意気込みには、尊敬の念を抱いています。今こそ彼らが立ち上がり、社内ベンチャーや中小企業などとのコラボ、大学など教育機関とのコラボを盛んにさせ、世界をアッと言わせるイノベーションを起し、モノからコト消費に貢献するプロダクトの開発が期待されます。

会場の様子2019筆者撮影

破壊的イノベーションこそが、我々日本企業の生きる道だと言って過言有りません。

雪合戦にもイノベーションの時が、

このCEATEC2019を視察した感想は、ご承知の様にもうこの場所で言っても仕方ありませんが、自社の戦略戦術に落とし込まなければ、意味が有りません。その上で、私たちは雪球製造機の開発最終段階に入り、すそ野を広げる破壊的イノベーションに当てはまる安価で使い易い製品化を目指して、各地の雪合戦連盟などに試作機を供給を開始します。

新型ヘルメット

そして、第二に雪合戦用ヘルメットの試作です。これは、従来のテコンドーやアイスホッケー、野球からヒントを得て、一定のラインが出来てきました。従来の1キロ近い重さの約半分の軽いヘルメットです。さらに視認性に優れ、顔面全てを保護するシールドで衝撃をカバーするあご当ても今回付きました。さらにコストを下げる為、パキスタンやベトナムでの製造となり、従来の雪合戦ヘルメットより1万円を切る手頃なお値段での供給が可能となりました。

IOTを使ったイノベーションを

スポーツ雪合戦では、ゲーム中の審判の誤診に泣くケースがありこれまで泣き寝入りの状況でした。もちろん、審判の取組も真剣に事実と向き合い仮説検証を重ねてきましたが、やはり俗人的なジャッジが多く、将来の国際化、そしてオリンピック種目に採用されるためには、ジャッジシステムのIOT化が不可欠です。

正直言って、今までのNFや地域NPOレベルでは開発費の負担と経営的にソロバンを弾き出すのには、控え目に言ったとしてもヒトモノカネそして情報が無さ過ぎと思います。

そこで、クラウドファンディングや東京都の助成金、経産省のものづくり補助金などを活用し、光学メーカー、ITベンチャーなどと共同での開発を進めなければなりません。これを基盤として2026年までに開発を終えて実用に向かいたいと思います。

メイドインジャパンのウィンタースポーツを世界に広げたい!

カワイイRobot

The Winter Sports what made in Japan for the wellness of the world.

日本ならではの温故知新のイノベーションを

今巷で人気のコメンテーターと言われる落合陽一氏が今年の1月「楽天新春カンファレンス」に登壇した際に、[クロスダイバシティ]の概念はこれらのテクノロジーの開発に伴うDeep Tech(※ディープテック)の考え方とオーバーラップしながら、「2000年頃は成熟化社会は課題が山積しているという言葉で終わっていた。2010年代はテクノロジーによる効率化が叫ばれていた。では、2025年に(我々が)取り組むべき課題は何か?それは、テクノロジーによって多様化する能力を社会に包摂ることだ。」

例えば、ハンデキャップを持った人が課題を見つける方が健常者よりも身近に感じられる事を素直に認め、ハンディキャップの人から意見や感想を引き出しそれを解決策として具現化する事です。

これからの未来に向け守る事、現状を打破して新しい価値を生み出さなければならない事がカオスの様に入り混じって私たちの暮らしや仕事に課題として襲い掛かってくるでしょう。それらをいったん受け止め、自身の中で咀嚼してそれから自ら考え行動する事が重要になって来ます。

イノベーションに関しては、年内にコラムでまとめたいと思います。

また、ミッドウェイ海戦の続編は映画公開前に投稿予定です。お楽しみに…

※ディープテックとは、その意味は「最先端の研究成果」であるが、この言葉には、人工知能(AI)やロボット、通信、半導体、宇宙・航空工学や地上の移動体、ゲノム、ライフサイエンス、素材化学など、いま最も注目される研究領域の意味合いが含まれている。簡単に言えば、ディープテックは社会にインパクトを与える技術である!

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