女子駅伝に関する危機管理意識を問う 監督さんは自分を弁護するだけで選手の気持ちが分って無いかも?

21日の九州での女子駅伝でのタスキを繋ぐ中継所での出来事をマスコミ各社が取り上げ賛否の声が出ていますが、チームビルディングの観点から今日は少し述べさせていただきます。

駅伝ブームの光と影、実業団チームの苦しい台所事情

今月中旬に行われた箱根駅伝の予選会には、多くの大学チームが参加し、昭和記念公園に4万人の観客が来場する人気イベントになって来ています。また、青山学院大学チームの活躍も最近の駅伝人気を支えています。

さて、女子の実業団駅伝ですが、以前は高橋尚子、野口みずき、千葉昌子、渋井陽子と錚々たるマラソンや長距離で国際的に活躍する選手を輩出したイベントですが、最近ってどうなのでしょうか?

今回のアクシデントをSNSで初めて知り、状況が見えて来ました。

今回は全国大会に出るための予選会

全日本実業団女子駅伝の予選会として福岡県宗像市で行われて大会で、27チームが参加。7区の区間をタスキ渡しで駆け抜ける競技会。そのうち上位14チームが決勝進出というレースでした。

企業チームとして全国大会進出に向け、この日のために合宿など厳しいトレーニングを積み上げての予選会参加だと容易に想像されます。しかしながら、走った距離や食事、体調面、メンタルなところ、女性なら生理的な部分を含め微妙なマネジメントが要求されます。

残念ながら転倒して四つん這いで前進する映像は、彼女を人間としてまたは一人の女性と云うよりは寧ろ見世物小屋の人形として捉えられ、口惜しさと怒りに満ちてきました。けっして「頑張ったね」と美談で終わらせたくない気持ちでイッパイです。

ダメならまた来年があると云う概念を持つ 

その様な環境で、監督自ら個々の選手と試合前に向き合う事をしてきたのでしょうか?高校駅伝出身と云っても20歳に満たない選手がただ一つの目的に向かって強い意志を持ち体調も含めてキープする事は容易な事ではありません。増して合宿など団体行動で重い責務を負わされた若手選手が不平や不満を口にする事はもはや不可能と言えるのではないでしょうか?

今回のプリンセス駅伝でトップでゴールする「ワコール」福士加代子選手 毎日新聞より

練習量やフィジカルな面を考え責務をメンタルな面で和らげる事を監督が自ら行い、危機管理面からもし走れ無くなった場合はリタイアするのを予め決めて置けば、少なくとも今回のマスコミレイプは防げたと思います。

心から心身とも一日も早い回復を祈るばかりです。

また、駅伝関係者はこのアクシデントから選手個々の体調やメンタルな部分に出来る限り慮り、ルール変更や運営の見直しを強く願う次第です。

まとめ

私たちは感情の動物です。企業や地域の中で、ただ命令されて動く事は心が折れます。自ら考え行動する為に、ロジカルに説明し、自らの使命で動くようにする事がマネージメントの肝である事を監督的な立場の人々に認識して行動して欲しいと思います。

本文と関係は有りません。

編集後記:

弊社女性スタッフを体験させる意味で室内雪合戦に誘い参加しましたが。運悪く模擬球によるヘルメット直撃弾を受け重傷を負う結果となりました。まさかこの位でなど私が過信した顛末でした。信じられない事が起きても大丈夫な様に危機管理意識を強め、”〇〇事故が起きるかもしれない”と云う意識を常に心得て置く事を強くお勧めします。

これを書いている矢先に入った訃報です。(とても悲しい)

ワコールで活躍、バルセロナ五輪1万メートル、アトランタ五輪マラソン日本代表の女子駅伝草分け的ランナー  真木 和 さん(享年49)のご冥福を心よりお祈り申し上げます。